一戸建ての王道

多くの人は、中古物件のほとんどが仲介であり、新築は売主の直販、または販売代理と考えがちですが、現実には中古にも売主の直販があり、新築も仲介扱いの物件があるのは先にもみた通りです。 この違いは、単に手数料の支払いの有無だけではなく、売買契約を結ぶ相手が誰かといった違いにもなってくるので、必ず明記する必要があります。
抜け落ちているようだと、何かいわくある物件という可能性も出てきます。 その他、わかりやすいチェックポイントでみると、物件の所在地があります。
分譲物件は地番まで表示されていることが条件ですし、中古物件でも丁目まで表示されていなければなりません。 分譲物件なのに、その所在地が地番まで表示されていない場合には、問題ありとするべきでしょう。
さらに、実際に自分の足で現地見学するときには、徒歩時間の表示にも注目しておきましょう。 最寄り駅からの徒歩時間は、80メートルを一分として計算して表示することになっています。
成人男性が普通に歩けば一分で100メートル程度は歩くでしょうから、比較的ゆっくりと歩いてみて、所要時間を確認してみます。 10分の表示に、一、二分の違いなら、誤差の範囲で済むでしょうが、10分とあるのに実際には15分も20分もかかるようでは、その会社の経営姿勢に疑いの目を向けてもいいかもしれません。
もっとも、地図にある最短のコースを歩いていなかったという間違いもあるので、その点はくれぐれも注意が必要ですが…。 その他、権利関係や地目など、法令に基づく制限などについても、十分に注意しておく必要があります。
最近でこそ少なくなってきましたが、本来家を建てることができないはずの市街化調整区域の土地を、さも住宅地のように装った広告を作って売っている業者もあるので、そうした点の表記がない広告はそもそも信頼しないことが重要です。 それでもどうしても気になる場合では、担当者に確認の上、契約する前には市町村役場などで担当者のいったことに間違いがないか確認しておくぐらいの慎重な姿勢が欠かせません。

売却先が確定し購入物件も決まれば、売買契約という段取りになりますが、まず、購入に関しては、契約の前に「重要事項説明」を受けるようにします.宅地建物取引業法によって定められているもので、業者は買主に対して、契約するまでに取引する物件について、一定の重要な事項を記載した書面を交付、買主に説明することが義務付けられています。 それも説明するのは宅地建物取引主任者の資格を有している人でなければなりません。
説明の前に、説明してくれる人の「宅地建物取引主任者証」を確認し、表にあるような説明のポイントを確実に説明してくれるか、内容に間違いはないか1つひとつ確認していく必要があります。 担当の営業マンが、実は宅地建物取引主任者の資格を持っていない場合もあります。
その場合には有資格者が同席して、説明しなければならないことになります。 このあたりの手続きを法律通りにきちんとしているかどうかも、その会社の善し悪しをはかる1つの物差しになるでしょう。
一般的には、不動産会社などでは、契約の当日にこの重要事項説明を行った上で契約ということになります。 不動産会社としては、期日を決めてその日中に契約まで持っていきたいと考えるのは当然のことです。
もっといえば、買主に考える余裕を与えず、一気阿成に契約書にハンコを押させたいと考えているかもしれません。 買主も、その物件を気に入っていれば、早く契約しなければという焦りもあるでしょう。
まったくの素人がいきなり重要事項説明書を提示されても内容の細かなことまではなかなかチェックできません。 できれば、事前に話し合って、契約の前日までに重要事項説明を受けて、その内容に問題はないか十分にチェックできる時間をとれるようにしたいものです。
それも、知人などに不動産関係の専門家や取引経験の豊富な人がいれば、みてもらうようにするのがいいでしょう。 物件が気に入ってしまうと冷静さを失ってしまうこともあります。
多少の冷却期間をおくほうが、真実がより正しく見えることもあります。 注意したい点です。

重要事項の内容に関しては次に概要をみていきますが、場合によっては重要事項説明書に記載のないことについても説明を受ける可能性があります。 その場合にも、単に聞き流すのではなく明確に書面化してもらうのがベストです。
口頭での説明だけでは、後日「説明した」「聞いていない」などの水掛け論になってしまうことが多くあります。 後でトラブルにならないように書面に残しておくのが確実です。
契約の中身は重要事項説明ですべてわかるこの重要事項説明には、契約に必要な項目が基本的に網羅されています。 その内容をチェックすることが正式契約への一里塚であり、そこに問題がなければ、まず契約後の卜ラブルも回避できます。
極論すれば、契約そのものは一種の儀式であり、その前に重要事項説明で内容の詳細を確認しておく必要があるわけです。 そこで、重要事項説明書にはどんな内容が盛り込まれ、どのような点をチェックしていけばいいのか、概要を整理しておきます。
最初に売買の対象物件に関する項目があります。 まずは土地、建物に関する物件の表示があって、所在地、面積、建物の構造などが記載されています。
以下の項目は概ね次のようになっています。 その土地、建物の登記内容が記載されています。
土地、建物が現在誰の所有になっているのかがわかるわけで、新築住宅の場合には通常は売主が所有者になっています。 何らかの事情で売主と異なる所有者が記載されていることもあるので、その場合には売主と登記簿上の所有者との間で売買契約が交わされているかどうかを確認しておく必要があります。
ここで問題になるのが、所有権以外の権利に関する事項です。 物件によっては抵当権が設定されていることもあるので、抵当権がついているときには、代金決済時に登記が抹消されることを確認しておかなければなりません。
都市計画法による地域区分、建築基準法による制限などが記載されています。 都市計画法による地域区分では、市街化調整区域となっている場合、原則的に一般の住宅の建築はできないのはいうまでもありません。

また、建築基準法による制限では、新築一戸建てだからといって安心はできません。 特に都心部の一戸建てでは建蔽率や容積率をオーバーして建築されている物件も決して少なくありません。
ある営業マンは、「東京周辺の小規模一戸建ては8割がた建築基準法違反になっているのではないか」としています。 そうなると、後日問題になったり、予定していたローンが下りなかったり、また将来の建て替えのときに、それまでと同じ広さの住宅が建たなかったりするので特に注意しておく必要があります。
中古住宅の場合、さらに重要なポイントになります。 近い将来の建て替えを前提に購入する人が多いでしょうが、いざ建て替えようと思っても、建て替えが事実上不可能という建物もあるので、そんな住宅を買ってしまうと大変なことになってしまいます。
公道に面している土地なら問題はありませんが、私道負担がなければ家が建たないケースも少なくありません。 建築基準法では幅員4メートル以上の道路に面していないと家を建てることはできないため、私道を設けることになります。

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